近年、その重要性に注目が集まるソーシャルリスニング。マーケティング施策の1つにソーシャルリスニングを取り入れたい方もいるでしょう。
「そもそもソーシャルリスニングって何?」「なぜ注目されてるの?」「何を使って情報収集すればいいの?」などのお悩みを抱えていませんか?
そこで今回は、ソーシャルリスニングの活用方法と3つの厳選ツールをご紹介します。
ソーシャルリスニングで「消費者の本音」を聴き、自社の強みや課題を見つけてビジネスを改善したいマーケティング担当の方はぜひ参考にしてください。
ソーシャルリスニングとは?
ソーシャルリスニングとは、SNSやブログ、商品レビュー、口コミサイトなどインターネット上の情報を収集・分析し、ビジネス改善に活用するマーケティング手法です。
SNSやブログなどで発信された情報は、実際に商品・サービスを購入した「消費者の本音」を含んでおり、貴重なデータになり得ます。
特に昨今は、働き方や生活スタイルが変化し、ニーズや嗜好が多様化しているため、売れる商品・サービスを生み出すには、消費者の声に耳を傾けることが大切です。
ソーシャルリスニングで掴んだ情報を活用して、有効なマーケティング施策を打ちましょう。
ソーシャルリスニングが注目される理由
ソーシャルリスニングが注目される理由は、従来の手法よりも「消費者の本音」に近づける点にあります。
ソーシャルリスニングが登場する前はアンケート調査が主流で、回答者全員に同じ質問をして、選択肢を選ばせたり、自由記述させたりなどして、「消費者の本音」を聴こうとしていました。
一見、アンケート調査でも「消費者の本音」を掴めそうですが、回答者によっては、主催者の目を気にして、正直な意見を書かないケースが考えられます。
このとき得られたデータを「消費者の本音」と思い込み、マーケティングに活用すると、見当外れな施策を打ってしまう危険性があります。
一方で、ソーシャルリスニングで集めるデータは、SNSやブログなどで自発的に発信した情報であり、忖度のない本音を聞くことができます。
正確なデータを得て、ビジネスを正しい方向に軌道修正しましょう。
ソーシャルリスニングの目的
ソーシャルリスニングの目的は次の3つです。
- 消費者の本音を聴く
- プロモーションの反応を見る
- 潜在的リスクを察知する
3つの目的を意識してソーシャルリスニングを実施すれば、ビジネス改善につながる貴重な情報を余すことなくキャッチできるでしょう。
消費者の本音を聴く
ソーシャルリスニングの第1の目的は、消費者の本音を聴くことです。
SNSやブログなどのソーシャルメディアは匿名で発信できるため、消費者のリアルな意見が散見されます。
たとえば、口コミやレビューなどは、実際に商品・サービスを利用した感想や意見であり、消費者の本音を知るのに最適です。
消費者の本音が分かれば、そこから課題やニーズを抽出し、商品・サービスの改良やブラッシュアップに活用できます。
プロモーションの反応を見る
ソーシャルリスニングを使えば、プロモーションの反応が手に取るように分かります。
たとえば、X(旧Twitter)でプロモーションを行った商品名をキーワード検索し、いいねやリポストなどを分析すれば、消費者の反応を数値で確認できます。
また数値とは別に、口コミやレビューの内容に着目し分析すれば、良かった点や改善点が見え、次のプロモーションに活かせます。
潜在的リスクを察知する
潜在的リスクを察知することも、ソーシャルリスニングの重要な目的です。
消費者の投稿やコメントをモニタリングすることで、商品・サービスに対するフィードバックが得られます。
特に、不満や苦情などの情報は、マーケティング戦略の軌道修正や、商品・サービスの改善に役立てられるでしょう。
また、悪意のある投稿や不適切なコメントを早期発見できれば、スピーディに適切な対応が取れます。
上記のように、ソーシャルリスニングを実施することでさまざまなメリットが得られるのです。
ソーシャルリスニングの方法
ソーシャルリスニングを実施する方法は、各種ツールを使ったキーワード検索と絞り込みです。
ツールには有料版もありますが、本記事では無料版を解説します。
無料メディアでキーワード検索する
ここから、ソーシャルリスニングに役立つ無料ツールを3つ解説します。
- Googleトレンド
- Yahooリアルタイム検索
- X(旧Twitter)の高度な検索
それぞれの特徴を確認してみましょう。
Googleトレンド
Googleトレンドは、Googleが提供するツールです。Googleで検索されたキーワードやトピックの人気度をグラフなどで可視化できます。
Googleトレンドの使用手順は3ステップです。
1.Googleトレンドのウェブサイトにアクセスする
2.キーワード入力し検索ボタンを押す
3.検索したい国・期間・カテゴリ・検索方法を選ぶ
キーワードの人気度動向がグラフで確認でき、どの地域の人が検索したのか地図化されるため、視覚的に理解しやすい特徴があります。
また、関連キーワードも表示されるので、組み合わせて検索すれば、消費者の意図や潜在ニーズを掴めます。
なお、キーワードは最大で5個まで入力可能です。
Yahooリアルタイム検索
Yahooリアルタイムは、Yahooが提供する検索サービスです。
Yahooリアルタイムを使えば、X(旧Twitter)やFacebookなどSNS上のトレンドや話題をタイムリーに検索できます。
また、Googleトレンド同様、Yahooリアルタイムでも検索期間を指定でき、関連キーワードも一目で分かります。
Yahooリアルタイムの検索手順は次のとおりです。
1.Yahooリアルタイム検索のウェブサイトにアクセスする
2.キーワード入力し検索ボタンを押す
検索結果では、ハッシュタグ付きキーワードや最新ツイートが表示され、指定した期間のツイート数の推移をチャートで確認できます。
また、キーワードに関するツイートのうち、ポジティブ派とネガティブ派の割合を円グラフで可視化してくれます。
Yahooリアルタイム検索は、X(旧Twitter)上の情報収集に強みを持つツールといえるでしょう。
X(旧Twitter)の「高度な検索」
X(旧Twitter)は、日本の月間アクティブユーザー数が4,500万人を超え、LINEに次いで国内第2位のSNSです。
ソーシャルリスニングを実施する上でX(旧Twitter)は外せません。
X(旧Twitter)上の情報収集をさらに深掘りしたい方には、「高度な検索」がオススメです。
検索手順は下記の通りです。
1.X(旧Twitter)にログインする
2.キーワード入力しEnterキーを押す
3.検索結果画面の右やや上にある「高度な検索」をクリック
4.ハッシュタグ・いいね数・期間などを入力し情報を絞る
「高度な検索」では、ハッシュタグやいいね数などでフィルターをかけられます。
たとえば、「いいねが500以上」などの条件追加で、X(旧Twitter)上で反響がある投稿だけ検索できます。
自社や競合他社が実施したプロモーションの反応を見たり、市場トレンドを掴んだりするのに重宝します。
ソーシャルリスニングを実施する手順
ソーシャルリスニングを実施する手順は次の4ステップです。
- 知りたいことを明確にする
- 調査メディアを選定する
- キーワードで検索を行う
- データ分析を実施する
それぞれ詳しく解説します。
1.知りたいことを明確にする
知りたいこと・目的を明確にすることが大切です。
ソーシャルリスニングを実施する前に、以下の2つを明確にするとよいでしょう。
- 知りたいのは何か?
- 得られたデータを使って何をしたいか?
目的を明確にすることで、検索ツールやキーワードもおのずと決まり、迷いなく効率的に調査できます。
目的の例をいくつか示します。
- 消費者ニーズ・インサイトの発見
- 業界トレンドの把握
- プロモーションの反応・効果を見る
- 商品・ブランドイメージを知る
- 潜在的リスクを察知する
まずは、明確な目的を定めて、ソーシャルリスニングを効率的に進めましょう。
2.調査メディアを選定する
ソーシャルリスニングの目的が決まったら、調査メディアを選定します。
メディアを選定するときのポイントは、
- ユーザーの特性
- 求める情報の種類
- リアルタイムの情報であるか
などです。
たとえば、プロモーションの反応・効果を見る場合、「どの都道府県で反響があったか」を知りたいならGoogleトレンド、タイムリーな情報が欲しいならYahooリアルタイム検索が適しています。
また、潜在的リスクを察知したいなら、X(旧Twitter)の「高度な検索」がおすすめ。
なぜなら、消費者のリアルな意見を、いいね数やハッシュタグ付きキーワードを使って細かく分析できるからです。
闇雲に検索せず、目的に合った最適なメディアの選定がソーシャルリスニングを成功させる秘訣です。
3.キーワードで検索を行う
求める情報を入手するには、キーワードの選定が最重要です。
その理由は、選定するキーワードによって、得られる情報の種類や正確性が変わるためです。
また、作業効率もキーワード選定にかかっています。星の数ほどある無数の情報から、求めるデータだけを集めるために、キーワードを使ってフィルターをかけることが大切です。
- 最初に決めた目的を達成するために、どんな情報がほしいのか?
- その情報を得るために、どんなキーワードを選べばよいか?
キーワードは1つにこだわらず、トレンド上位のトピックや関連キーワードを複数組み合わせて、色々試してみましょう。
4.データ分析を実施する
得られたデータを分析し、以下の項目を抽出します。
- 投稿日時
- 投稿内容
- 情報発信者の属性(性別、年齢、地域など)
- 投稿媒体(ブログ、X(旧Twitter)、Facebookなど)
抽出したデータをグラフやチャートなどで可視化し、傾向やパターンを把握します。
データの可視化により、課題や改善点が見つけやすくなります。
課題や改善点が見つかれば、アクションプランを策定します。
データに裏付けられた施策を実行し、ブランドイメージや顧客満足度の向上などを計りましょう。
ソーシャルリスニングを実施する際の注意点
ソーシャルリスニングを実施する際は、3つの注意点を押さえておきましょう。
- 情報発信者の属性を把握しづらい
- ソーシャルリスニングで得られたデータのみを参考にしない
- 否定的な発信内容に振り回されない
それぞれ詳しく解説します。
情報発信者の属性を把握しづらい
インターネット上の投稿は、情報発信者の属性を把握しづらいです。
その理由として、匿名で投稿できる点や、プロフィールやアイコンなどの情報を入力しなくてもアカウントが作れる点などがあります。
投稿内容や媒体、日時などから傾向や特徴を分析し、不足している属性情報を補いましょう。
ソーシャルリスニングで得られたデータのみを参考にしない
ソーシャルリスニングで得られたデータのみを鵜呑みするのは危険です。
ソーシャルリスニングでは、消費者の意見や評判を収集できますが、得られたデータが顧客満足度や販売数にリンクするとは限りません。
ソーシャルリスニングで反響があった商品・サービスについて、顧客満足度調査を実施したり、販売実績を確認するなど、別のデータと組み合わせることで、より正確な分析を行いましょう。
否定的な発信内容に惑わされない
ソーシャルリスニングでは、消費者の個人的な「本音」が垣間見えるため、当然ながら否定的な発信も含まれます。
否定的な発信があるとどうしても気を取られがちですが、一喜一憂せず、冷静かつ客観的に分析することが大切です。
万が一、複数発信者による同類の苦情や、致命的な欠点の指摘などがあれば、早急に事実確認し適切に対処しましょう。
まとめ:ソーシャルリスニングで掴んだ「消費者の本音」を活用してビジネスを改善しよう
商品・サービスで溢れる現代を生き残るために、ユーザーフレンドリーは欠かせない要素であり、今後ますます「消費者の本音」に耳を傾ける重要性は高まるでしょう。
ソーシャルリスニングは、「消費者の本音」を聴き、タイムリーで効果的な施策を打つ一助になり得ますが、一方で、「発信者の属性が見えにくい」「信憑性に欠ける」などの課題も残されています。
得られた情報のみを鵜呑みにせず、他の分析データと組み合わせて、ビジネス改善に活用しましょう。
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