ホームページサーバの仕組みや種類・選び方について解説!

ホームページを作成するためには、まず膨大な情報や画像ファイルなどを保管しておくサーバーが必要となります。

しかし、初めてホームページを作成する人にとっては、「サーバーってなに?」「たくさんある中から何を選べばいいの?」といった疑問が出てくることでしょう。

今回はホームページを作る上で必要不可欠なホームページサーバーの仕組みとサーバーを選ぶ際のポイントについて解説していきます。

ホームページサーバーとは?

ホームページサーバーとは、ホームページ用に作成した情報を保管するためのネットワーク上の倉庫のようなものです。

ホームページへアクセスがあった場合には、サーバーに保管されている情報や画像データなどをユーザーの端末へ送信するという役割を担っています。

サーバーがなければホームページの作成はできないため、企業が自社の商品やサービスなどをホームページ上で宣伝する際にはまず、サーバーを契約してホームページを作成するという流れになります。

サーバーの種類

サーバーは自社サーバーとレンタルサーバーがあり、レンタルサーバーの中でも無料・有料で利用できるものもあります。

有料のサーバーでもいくつかの種類に分けられます。

自社サーバー

自社サーバーとは会社内に配置・使用する自社専用のサーバーを指します。

自社サーバーのメリットはサービスや規模に合わせて自由にカスタマイズができるため、企業が考える理想をそのまま反映させることができます。

しかしサーバー本体の購入・運用を会社で行うため、コストが高くメンテナンスも自社で行うためサーバー運用の専門知識を持つ人材やセキュリティ対策に精通している社員の確保が必要となるため、小さい企業などでは導入が難しいかもしれません。

レンタルサーバー

レンタルサーバーは自社に配置しなくても決まった金額を支払うことで利用できるサーバーのことであり、主にインターネットに関連した会社が運営していることが多いです。

サーバーは無料で利用できるものや料金を支払うことで利用できる有料サーバーがあります。

無料のレンタルサーバーのメリットはコストをかけずに使用できることです。

特別な知識や技術も不要のため、誰でも利用しやすいという特徴があります。

しかし、無料サーバーは広告があったり、機能やデータ容量に制限があって利用しにくいと感じることもあるかもしれません。

そして有事の際のサポート体制も十分ではないことが多いため、個人の利用であればそこまで大きな問題はないかもしれませんが、企業が利用するのはおすすめできません。

有料サーバーは初期費用・月額で料金を支払うことで利用できるサーバーです。

メリットは無料のものより機能やデータ容量の充実・制限の緩和がされており、レンタルプランも種類がいくつかに分けられているため、自社にあったプランを選択してホームページの運用を行うことができます。

また、ホームページの管理をサーバーの管理会社に代行できるため企業にかかる負担も軽減します。

ほかにもレンタルサーバーは

 

  • 共有サーバー
  • 専用サーバー
  • VPS(仮想専用サーバー)
  • クラウドサーバー

の4つに分けられ、それぞれに特徴があります。

共有サーバー

共有サーバーは1つのレンタルサーバーを複数人で共有して利用するサーバーのことです。

契約者が複数いるため、1人1人にかかるコストが押さえられることが1番のメリットと言えるでしょう。

運用する際に必要な初期設定やメンテナンスなども運営会社が代行するため、専門知識を必要とせず、企業の負担が軽減できます。

しかし、1つのサーバーを共有するため、アクセスが集中してサーバーの負荷が増えた際に、自社または他の利用者に迷惑がかかることもあるかもしれません。

サーバーのカスタマイズも大きな変更などができないため、自由度が低いということもデメリットとして挙げられます。

専用サーバー

専用サーバーは1つのレンタルサーバーを自分のものとして利用できるサーバーのことです。

自社で独占して使用できるため、カスタマイズの自由度も高く、他の利用者の影響を受けることなく運用できることが大きなメリットとして挙げられるでしょう。

そのため、アクセスが集中しやすくサーバーへの負荷が大きくなるホームページの運用で利用されることが多いです。

しかし、専用サーバーはコストがかかるという大きなデメリットがあります。

サーバーの利用料で月額料金がかかるほか、初期費用として数十万程度必要になります。

さらに、初期設定や運用・メンテナンスなどの作業を自社で行わなければならないため、専門知識をもった人材が必要です。

VPS(仮想専用サーバー)

VPSは共有サーバーと専用サーバーのメリットを兼ね備えたサーバーです。

1台のサーバーを複数人で共有していますが、個別に利用者の部屋のようなものがあり、自由にカスタマイズを行って運用できるサービスです。

VPSのメリットはサーバーをシェアしているためコストが低いのに、専門サーバーと同じようなカスタマイズの自由度があることです。

ただし、カスタマイズが自由にできるということは、サーバーの初期設定やメンテナンスなどの運用を自社で行わなければなりません。

さらにVPSの大元に不具合が生じた場合には全てのユーザーがその影響を受けることになります。

また運用するにあたり専門的な知識が必要となるため、人材を確保しなければなりません。

クラウドサーバー

クラウドサーバーはディスク容量やCPUなどのリソースを自由に変更できるサーバーです。

1つのサーバーを複数人でシェアしているため、共有サーバーやVPSと似たようなものですが、保存できるデータ容量やデータ処理を行うCPUを個々で変更できるため必要なリソースに変更でき、コストを抑えることができるのが最大のメリットといえます。

しかし、デメリットとしては設定・運用・メンテナンスを全て自社にて行う必要があり、専門知識を持っていないと利用できないため、メリットを最大限に生かすことができません。

ホームページ制作におけるサーバー選びのポイントとは

ホームページを運用する上で、どのサーバーが最も適切なものかを選択する必要があります。

サーバーを選ぶ上で必要な項目は下記の3つです。

 

  • スペック
  • セキュリティ
  • サポート

それぞれについて解説していきます。

スペックは足りているか

サーバーのスペックで必ず確認しなければならない3つのポイントがあります。

・ディスクの容量
データを蓄積できる容量のことであり、画像や動画を多く使用するようなファイルであれば最初にある程度の容量を確保することが大切です。

ディスク容量が少ないとデータの削除や整理に手間を取られてしまうため、最初にどの程度の容量が必要か確認しましょう。

・表示速度
ユーザーがホームページにアクセスした際に、閲覧できる状態になるまでに時間がかかりすぎると中身を見てもらえません。

CPUやメモリの大きさ、ファイルの容量で速度は変わるため、事前にホームページが表示されるまでにどの程度時間を要するのかを確認しておくことが大切です。

・転送量
ホームページにアクセスされた時に送られるデータ容量の上限を指します。

短時間で大多数のユーザーからアクセスがあった場合や大容量のデータを送る場合は転送量が大きくなります。

転送量が多くなるほどサーバーにかかる負荷が大きくなり、アクセスまでに時間がかかったり、サーバーが落ちてしまいアクセス自体ができなくなるといった問題が発生します。

サーバーの転送量は1ページあたりのデータサイズ×アクセス数で算出できます。

ホームページのデータ容量で必要な転送量は変動すること、アクセス数に関しては予測が立てづらいため、1番最初は転送量30GB/日以上のサーバーを選択し、運用後に変更していきましょう。

セキュリティは万全か

近年Webサイトの脆弱性を狙ったサイバー攻撃が増えてきています。

セキュリティがしっかりしていないと顧客情報の流出や自社の情報が漏洩してしまう可能性もあるため、レンタルサーバーを利用する際にはセキュリティ対策が充実しているかを確認することが大切です。

セキュリティ対策として以下の7つが挙げられます。

・SSL証明書
インターネット上でのやり取りのデータを暗号化して、無関係の人には見られないようにする仕組みのことです。

SSL対応ができていない場合は通信中に情報を盗み見されて顧客情報の漏洩に繋がってしまいます。

・WAF:Webアプリファイアウォール
ホームページのアクセスを解析することで、サイバー攻撃と認識した場合には通信を遮断しそれ以上アクセスができないようにする仕組みのことです。

・IDS/IPS:不正侵入感知・防御システム
サーバーやネットワークに不正にアクセスしたり、サーバー攻撃を防ぐ仕組みのことです。

・Web改ざんシステム
自社のWebサイトを巡回することで、不正に改竄され不具合を起こしていないかをチェックする仕組みのことです。

・国外IPアクセス制限
国外からのアクセスを制限することで、不正アクセスを防ぐ仕組みです。

・バックアップ機能
データが破損した場合や不正に改竄された場合に備えてバックアップができる仕組みのことです。

また、バックアップ機能には災害などでシステムがダウンした場合に、遠隔で別地域のサーバーにデータをバックアップをできるシステムもあるため必要なものを選択しましょう。

・メールのスパム・ウイルスチェック
ホームページにお問い合わせやメールを送信する機能をつけている場合には不要な攻撃をあらかじめシャットアウトするために備え付けてあると安心でしょう。

これらのセキュリティ対策から必要なものを検討し、自社のホームページやサーバーを守ることが必要となります。

サポート体制があるか

サーバーは年中無休で稼働できることを想定して契約を行います。

万が一サーバーにトラブルが起きた場合、すぐ対応してもらえる体制が整っていると契約者側も安心して利用できるでしょう。

サーバー管理会社はトラブルの際のサポートとして

 

  • 電話サポート
  • チャットやメールサポート
  • スタッフの常駐監視

などが挙げられます。

サポートが手厚いと有事の際の安心感がありますが、その分利用料金に上乗せされます。

自社での運用状況と必要なサポートを照らし合わせて、目的にあったサーバーを選択しましょう。

ホームページ制作で必要ドメインの取得方法

サイトを閲覧する時には必ずURLがあります。

URLに含まれている最上位の部分のことをドメインといい、サーバー上にホームページを作成する際には必ず用意しなければならないものであり、企業が運用する場合はほとんど企業独自のドメインが採用されています。

独自のドメインを使用することで、ユーザーから覚えてもらいやすい、信頼できる会社という認識を得られる、SEO対策などの利点があります。

ドメインを得る方法はレンタルサーバー会社で取得するかドメイン専門会社で取得するかの2択となります。

その後に取得したドメインとネームサーバー(DNSサーバー)と関連づけるためにネームサーバー申請を行う必要があります。

関連付けを行うことでようやくホームページサーバーとURLがつながります。

おすすめのレンタルサーバー

有料のレンタルサーバーで初心者にも利用しやすい会社を3つピックアップしました。

カゴヤ・ジャパン


引用:https://www.kagoya.jp/

カゴヤ・ジャパンは法人の利用率が高い老舗のサーバー会社です。

自社でデータセンターを保有しているため、高いセキュリティを誇っていることが最大の特徴と言えるでしょう。

24時間、365日専任技術者がサーバーを管理・運用しているため稼働率は99%であり、安定性が高いことも選ばれる理由の1つとなっています。

また、サポート体制も充実しておりサービスごとに専用のポータルサイトがあったり、電話・メールでの対応も専任のスタッフが対応を行なっているため利用者も安心して利用できます。

エックスサーバー


引用:https://www.xserver.ne.jp/

エックスサーバーはサーバー速度が早く、サポート体制が充実しているため国内シェアNo.1のサービスです。

「WordPressの立ち上げが10分でできる!」クイックスタートなどのサービスもあるため、専門知識を必要とせず、初心者でも簡単にホームページの作成ができます。

セキュリティの面でも、無料で常時SSL機能があり、WordPressの自動バックアップも可能です。

また、費用が月額990円〜となっているため、初心者でも負担が少なくホームページの開設ができるのが大きな強みと言えるでしょう。

お名前.comレンタルサーバー


引用:https://www.onamae.com/server/

お名前.comレンタルサーバーはGMOインターネットグループが運営しているレンタルサーバーです。

レンタルサーバーの契約時にドメインを取得する場合は実質無料となったり、対象のドメインが永久無料などの特典があり、初めてホームページの作成をする初心者にはとても魅力的です。

そのほかにも独自のSSLやマルチドメイン、データベースを無制限に使用できます。

また、24時間の電話サポートがあるため、何かあればすぐに相談できる環境というのも嬉しいポイントです。

まとめ:目的にあったサーバーを選択しホームページを運用しよう

ホームページを運用していく上で、サーバーは必要不可欠なものです。

自社がどのようなホームページを運用していきたいかを明確にすることで、コストを抑えて最大限の効果を発揮できるホームページの作成を行うことができます。

ポイントをしっかり押さえて、安定したホームページ運営をしていきましょう。

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